2008年1月29日火曜日

不動産の営業マン

「不動産の営業マンは入れ替わりが激しく、実務経験が浅い人が多い」
「知識が浅い人間が客に指南をしている」

といった実態はネットや書籍でもみかけます。ひどい人ばかりではありませんが、実際、経験が無いのか考えていないのか、首をかしげる行動をする人が結構います。

買う可能性が無いのにしつこく電話をかけてくる →さすがにこの手の業者は少なくなりました。しつこくするほど客が逃げる事を学んだからです。

経験豊富と自称していた営業マンが宅地建物取扱主任者(宅建)を持っていなかった事もありました。不動産を扱うプロとしては、必要最低限の知識であり、1ケ月も勉強すれば試験に受かる資格です。なぜ持っていないのでしょうか?そんな人は実務経験が2年以下である可能性があります。

さて、売却の経験をする人は購入の経験者よりかなり少ないはずです。
ここには、購入よりも悲惨な実態があります。

売主の気持ちを考えずに、「安くしなくちゃ売れませんよ」と言う方も多いです。実際、安くすれば誰でも売れます。この言葉には「相場からかけ離れても売れない」という全くその通りの指南もありますが、「手間をかけずにとっとと売りたい」という気持ちも見え隠れします。「手間をかけたくないから安くしてくれ」と聞こえ勝ちです。

「相場より安いこの価格でないと売れません」というので「じゃあ、相場はいくらなの?」と聞いたら、答えられなかった人もいます。

5000万円で売っても、4000万円で売っても、手数料は数万円しか変わらない。むしろ、数多く手離れ良く売った方が良い。と営業マンが思うのは無理もありませんが、この力学が働く以上は、売主が泣きを見る事は多々あるわけです。

実際、値段を決めるのは売主と買主の合意からです。買主が価格以上の価値を感じれば、相場に関係無く高く買うわけですし、逆もあります。どうも、媒介不動産屋さんにとって、「価値」は「高く売れる」ではなくて「早く売れる」に向き勝ちです。売主にしてみれば、「足が遅くても少しでも高く売りたい」と思う場合もあるわけです。なにせ自分が住んでいた家が二束三文で売られたら、財産を失うだけでなく今までの暮らしまで否定されたような気分になり、相当落ち込むものです。

といった売主の気持ちがわからない営業マンは、所詮、買主の気持ちもわかりません。つまり、良いお客をつかまえる事はできません。良い営業マンは、売主も買主も満足させる事に喜びを感じるはずです。

2008年1月27日日曜日

家の耐久性は誰が決める?

仕事でオーストラリア人と話をしたとき、家の話になりました。モーゲージの利用方法やサブプライムなどの使われ方の背景はなかなか興味深かったです。死んだ瞬間に財産を使い切るのが最高という考え。※財産を残そうなどとは考えない。家の資産価値が上がれば担保力が上がるので、「もっと借りてもっと豊かに暮らしましょう」となるわけです。死んだら家もいらなくなりますからね。その前提は、やはり家の耐久性。彼の家は125年前に建てられたとか。「そりゃ、お前の国と同じくらい古いじゃないか」と言ったら、笑ってました。シドニー市内、市役所から数キロの所ながら、椰子の木もあるビーチがあるとか。うらやましい限りです。600万人都市だから、都市の作り方、考え方もかなり異なりますね。中古住宅を買う、家を大事にして住まう、というライフスタイルは、海外では当たり前の事です。

ヨーロッパの西南のはずれ、偉大なる田舎町 リスボンの旧市街は、狭い道を車と人が行き交い、下町のようにとても活気があるのですが、街全体はとても落ち着いた雰囲気です。壁の色と屋根の色が統一されているので、眺めがとても落ち着いているのです。家の外観や都市のインフラは、飾り立てたりせず、街のキャンパスとして人間のイキイキした生活を浮き立たせるものになるべきなのでは?と思います。

日本ではなぜ、建ててはすぐ壊すという社会システムにしてしまったのでしょうか?日本の木造民家は「築30年で無価値」とされてしまいます。20年を超えたあたりで銀行は担保として認めてくれませんし、税制優遇もなくなります。最近の200年住宅構想も、新築家屋のみが対象です。環境対策を歌っている割りに、建設促進しているように見えてしまいます。変ですよね?

車検が車の買い替えを促進するように、新築住宅優遇策が日本には存在します。

そんなおかげか、日本人は新車と同じで新築が好きです。築20年は相当な「お古」と受け取られます。新陳代謝が激しいおかげで、どんどん技術が進化します。モデルチェンジを頻繁に繰り返してきた日本車と同じです。新しい家と古い家では形も素材も全く変わり、街並みには統一感が出ません。特に、サイディングが主流になってからは、1軒の家で複数の色使いがされるようになり、街はもう、モザイクのごとくです。

 木造でも、法隆寺みたいに手間をかければ1000年持つのです。耐久性は使っている材料ではなく「何年持たせるか」考え方の違いです。30年後ごとに大量の木を使って建替えるのはエコじゃありません。こと家に関しては中古車のように輸出する事はできません。捨てるだけです。これは果たして正しい事なんでしょうか?新陳代謝して進化している割りにというかそのためか街並みが綺麗にならない。流行で洋服が変わるように家のスタイルが変わる。そして、いろんなスタイルが町に無秩序に氾濫する。なんか、壮大な間違いを犯しているような気がしませんか?私たちの住む家は掘っ立て小屋やバラックじゃないんですよ!

街のグランドデザインを自治体が統率力を持って進め、住宅の新築を抑える方が、街のブランドも上がり、資産価値も上がると思うんですけど。知事や市長が統率力をもって進め、それを指示する熟成した市民が必要。
黒川先生が都知事に立候補したとき、いつかはそんな時代が来るのかと、密かに期待していた私でした。

※これは住宅価格が上がり続ければその通りですが、サブプライムローンは住宅価格が下がり始めたため、途端に破綻した訳です。

2008年1月24日木曜日

マンション価格 上昇

先週の日経の記事によると、
石油価格上昇の影響で、マンションの価格も上昇し、売れ行きが鈍ってきているようです。

一方、中古住宅の価格は、建設費が上がるわけではないので、そのままです。
中古住宅を買って、自らの手でリフォームすれば、安い買い物になるはずです。

新築家屋に、穴を開けたりするのは勇気がいりますが、
中古であれば「いじり放題」なので、DIYが好きな人ならば、存分に楽しめます。
趣味と実益を兼ねるわけです。

手間と思うか糧と思うか。
考え方の違い、感じ方の違いですね。

ツーバイフォー材が安いので、これを骨組みにして、集成材の板を貼れば
素敵な収納棚も簡単にできてしまいます。
木材はホームセンターで正確に切ってくれるので、
コーススレッドという細い木ねじとインパクトドライバーがあれば、
木材を縦横につなげるのも、素早く簡単に行え、まず工作には失敗しません。
ニトリで売っているロールカーテン(安い!)をつけると、すっきりした外観になります。

壁に珪藻土を塗るもの、健康に良い楽しいリフォームです。プロが塗るように綺麗に仕上げるのではなく、わざと味が出るように荒らすのがコツです。手間はかかりますが、壁紙を綺麗に貼るよりも簡単かもしれません。クロスの上からも塗ることができます。我が家では100円ショップで買った手箒で模様をつけ、貝殻やガラスタイルを埋め込んでみました。サメジマコーポレーションで材料を買えば、体験講習や道具レンタルもあります。

キッチンにカッティングシートを貼るのも手軽です。100円ショップで売っているようなカッティングシートは薄いので貼りやすく、結構な事ができます。

ニトリで売っているロールスクリーンや、昇降カーテン、ウッドブラインドなどは値段もお手ごろなので、窓以外の場所にも使っています。古びた納戸の建具を取り払って白いロールスクリーンに換えると部屋は一気に明るくなります。洗濯機の前にウッドブラインドを付ければ、素敵な洗濯機隠しになります。100円ショップで売っているロールスクリーンも、棚の目隠しなどに使えます。

あと、お勧めは太陽電池式のガーデンライト。配線不要で土に突き刺すだけで暗くなると点灯します。1500円で入手しましたが、手にしないと安物とはわかりません。

このほか、ペンキを塗る、ワックスをかける、狭い敷地には雑草防止に化粧砂利を敷く、タマリュウを植える、などいろいろできることがあります。多少、粗があっても良いのです。自分がやった分だけ愛着がわきますし、目も届くようになりますから。

2008年1月21日月曜日

一戸建て文化

「一戸建てを建てました」(ちなみに我が家は3回目)と先輩に報告したところ、
「一戸建てを買う勇気が自分には無い」と言われてしまいました。というのも、一戸建てにつきもののご近所付き合いとか、ゴミ当番やお祭りなどの地域活動とか、屋根の修理や庭の手入れとか、自分の知らない、想像できない事を負担しなければならないからだとか。人付き合いに関して、人一倍気を遣う人だからこその言葉でした。

こうした話を聞くと、一戸建てで育った人と、マンションで育った人で、住まいや地域に対する考え方が大きく変わり、同じ日本人でも文化的に異なる人種になってしまうのでは?なんて思ってしまいます。
「負担」と感じるか、「糧」と感じるかは好き嫌いで分かれます。でも、知らない事は好きにはなれませんよね。

私の場合は。。。。いい加減です。いや、「良い加減」と言い換えましょう。

庭の手入れは、好きであれば問題ありません。私は毎日小さな芝生の庭を掃除しながら見回り、雑草の小さな芽を爪先でちょいとつまむだけです。毎日やるので、雑草が育たず草抜きは負担ではないし、小さな庭にもいろんな来訪者や植物の変化があるので、毎日見ていても飽きないのです。また、芝生の匂いが好きなので、芝刈りも苦にはなりません。庭を持つ楽しさを楽しんでいるだけです。
手入れが嫌いなら庭の無い家に住めば良いだけです。
もし、マンションのバルコニーを緑で飾り上げる位植物が好きならば、庭の方が植物はイキイキと根を張るでしょう。何も無いバルコニーを寒々しく眺めるのが、気楽な生活なのかは、私にはよくわかりません。

家の手入れは、楽しむに限ります。日曜大工やり放題ですから。

ゴミ出しは、近所に困ったさんがいなければ特に問題は出ません。地域交流は、地区によりけりですから、購入前に聞けば良いですね。積極的に参加しなくとも、迷惑をかけずに、道の掃除などの小さな貢献をそこそこしていれば、気持ちよくお付き合いできるものだと思います。

マンションだって住民会議はあるし、役員に選出されれば大変ですね。むしろ、修繕金を託されたら責任重大です。

困ったさんは、別に一戸建てに住むとは限らず、集合住宅でもいらっしゃいます。騒音をたてて隣室階下に迷惑をかける、「覗かれた」騒いだり、中には「呪いをかけられた」なんて言う人もいますし、キリがありません。そんな困ったさんと壁や床一枚隔てて住むよりかは、独立した一戸建てのほうがむしろ被害は少ないのではないでしょうか?

床面積あたりの価格

賃貸住宅だと、資産価値などは考えませんから、単純に利便性と居住環境とコスト(家賃、交通費)などから物件を選ぶ事になるかと思います。人によっては、見栄とかも大事でしょう。大げさな名前のアパートが乱立するのは、そのためですね。「○○荘」とついていたら、懐かしの昭和を連想するでしょう。その両極には、デザイナーズ系の賃貸があります。

さて、名前はさておき、大事な居住環境ですが、室外を無視すると、単純に床面積がコスト指標となります。
家に入り、ドアや窓を閉めた途端、これが住み心地に大きな影響を与えます。
床面積あたりの家賃は、事務所では重要な指標です。まずここで比較されます。
住宅では、床面積は収納やリビングの広さ、バスとトイレが独立しているか等に影響してきます。
乾燥などの住み心地では、木造→プレハブ→RC ですが、家賃は住み心地が悪いほど高くなります。安全性が高いので人気という関係ありますが、やはり建築コストが家賃に響いていますね。

では、住宅購入ではどうでしょうか?土地建物を足した値段を床面積で割った、坪単価です。
意外に重視されていないような気がします。

新築マンション、中古マンション、中古一戸建て、新築一戸建ての「床面積単価」を同じ地域で比較してみましょう。意外にマンションが安くない事に気づくかと思います。

「同じ予算なら新築」「手に届くならマンション」とお考えなら、ちょっとひと比べしてみたらいかがでしょうか?お宝物件は足元に転がっているかもしれません。

2008年1月12日土曜日

余談その2 ダンボールコンポスト

マンションと一戸建ての比較で熱くなった頭を少し冷やして、
余談その2 はダンボールコンポスト

生ゴミをほとんど無臭で分解してくれ、かつ電気代もかからないという優れもののようです。
エコワークスさんの社長ブログでみつけました。

早速注文して試してみます。微生物に「ビーちゃん」という名前を付けて、毎日土をかき混ぜながら愛でていきたいと思います。

こう言っては誠に申し訳無いのですが、このダンボールコンポストの考え方って、無駄なく楽しみながら低コストで糧を得られるので、私が提唱する「通勤エクササイズ」みたいです。不便を楽しむという考え方にも近いかも。

エネルギーを使ってゴミを燃やす、消毒液で微生物を退治する
というのが当たり前の世の中にあって 「それ、変」と主張できる勇気と行動力に頭が下がります。

駅前が便利、住宅を手に入れるためにマンションを購入
に「それ、変」と言っているのが、私のブログですので。

エコって、楽しめるものであるべきだと思います。でないと、便利な世の中で流されてしまいます。
京都議定書が策定された時、日本政府の削減案は「省エネルック、石油ショックの再現」でした。
この案、たちどころに無視されました。その後プリウスのようにエコはハイテク、エコは儲かるが注目されました。必要なのは我慢じゃなくて、創造なんですよね。
エコって、ダイエットコークみたいなものだと思います。「太りたくないならそんな物飲むより、お茶飲めよ」と思うかもしれませんが、「これ飲んでいるから安心」と我慢しないから続くんです。
プリウスのように、乗って自慢できるというのも良いですね。ダンボールコンポストも自慢できるかも。
生ゴミの処理にウンザリしている私には、朗報です。こんなエコ、大歓迎。

ブッシュさんのおかげで、石油は値上がり、石油消費に逆風が吹いています。
ゴアさんのおかげで、ブッシュ政策の負の側面がさらに強調されています。
ハイブリッドカーが採算ラインに乗り、量産拡大に入り、時代が変わりつつあるのは、ブッシュさんのおかげでしょう。合掌。

土から離れた生活

えっと、再び自然志向です

オフィスビルなら高層化は効率化にもつながるのですが、高層住宅って、どうなんでしょう?


「私は高層ビルは基本的に誤りであり、こうした考えは未来的どころか、もう過去のものだと思います。(中略)住居を高層にすることにはなんの意味もないし、逆に精神的に障害が起こるということは、既に医学的にも明らかになっているんですね。」香山壽夫談 渡辺篤志のこんな家を創りたい 講談社
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%99%E5%B1%B1%E5%A3%BD%E5%A4%AB

「高層集合住宅と戸建住宅の比較について住戸内の空間印象評価について見てみると高層住宅の住人のほうが、自分達の住戸内空間印象がよくない、単調で、拘束され、殺風景で、人工的で、重苦しく圧迫されていると感じている。戸建住宅の人に比べてストレスの大きい環境に置かれていることが分かる。また、高層住宅で育つ男女の子供と戸建ての子供を比べた時に、高層住宅に住む男の子は母子分離に問題がある子が多かった。女の子については、住宅によってよりも兄弟の数や、家族の中で本人が位置するところに関係があった。」
市川愛奈コミュニティ心理学地域臨床の理論と実践著 山本和郎 東京大学出版会
http://www.jissen.ac.jp/kankyo/lab-maki/cyber-library/cyberLib-2/seminar2003/ichikawa.html

こんな見解もあるのです。

騒音

子供達がフローリングを走り回ると、下の階には相当響きます。
他人に気兼ねしながら暮らす家族も、
他人に頭の上でドンドン音をたてられる家族も、
ちょっと心休まりませんね。

防振床とかもありますが、オフィスと異なり子供達は容赦してくれません。

バルコニーは誰の物?

広いバルコニーで日光浴やバーベキューをするのは気持ちが良さそうですね。

でも、マンションでは、通常バルコニーは共有部分となります。
他の部屋の避難経路にもなるので、物を置くとか、設置するとかは制限を受けます。
多層住宅では、バルコニーに置いた物が原因で下の階の火事が上の階に飛び火することもあります。自分や他の部屋の人の安全のためにも物を置かないのが基本です。

インターネットやテレビ

最近はネット無しの生活は考えられませんが、地上波デジタルの普及でハイビジョン放送を楽しむ人も増えてきました。

通常、マンションでネットを引き込む時は、DSLか光ファイバーになります。しかし、部屋まで光という例は少なく、光ファイバーにつながったルーターから各部屋へはDSLになる場合が多い。これでは速度は落ちます。プロバイダが選べない事も多いですね。

また、共同アンテナやCATVの場合、自分が好きな放送局を受信できない場合があります。
東京ではTVKや千葉テレビなどのU局。地上波デジタルも、パススルー方式でない場合、不便を蒙ります。ハードディスクレコーダ等でデジタル放送の予約録画ができないCATVも多いのです。となると、アンテナを自分でたてる必要がありますが、方角的に無理な場合もありますし、バルコニーは共有部分ですから管理者の許諾取り付けも必要になります。

住み始めて「しまった」とならないよう、よく確認しましょう。

一戸建てなら、好きなようにプロバイダーを選べ、CATV、アンテナ受信も自由です。

管理費と修繕積み立て

分譲マンションでも、毎月管理費や修繕積立金を払いますね。

これ、どうなんでしょう?払う必要があるのはわかるのですが。
終の棲家として大規模マンションを購入した老夫婦が、管理費の高さに音を上げて早々に転居したという話も聞きます。

管理費には、共有部分の運営コストがあるはずですから、
エレベータの電気代、メンテナンス代
管理人の給料
高架水槽か水道ポンプの修繕・清掃
通路の照明、清掃
などのコストかと思われます。

高層だからエレベータが必要なのですが、一戸建てだと通常はエレベータは必要無いです。
エレベータは便利ですが、使わないで済む方がもっと便利なわけです。なのに、コストの負担があるというのが、ちょっと矛盾していますね。高架水槽や水道ポンプも同様。

共有部分は誰も掃除しないから清掃をしてもらう・・・というのも合理的にみえますが、一戸建てなら家の前を掃くだけですから、お金を払う必要もありません。

通路の照明、、、必要ですね。でも、一戸建てなら街灯の電気代は税金から支払われます。

駐車場代はマンションによって負担方法が異なるようですが、機械式駐車場となると、これまたメンテナンスコストがかかります。駐車スペース付きの一戸建てなら、かかりません。

集合住宅だから一戸建てよりも効率的なはずなのですが、負担コストが増えるというのが、ちょっと矛盾な訳です。しかも、そのコストの使途が明確になっていなかったり、自分は不要なものに使われたりもするわけです。マンションに入る以上、管理費は絶対に払わなければなりません。他の住民に迷惑がかかります。でも、そもそも一戸建てでは不要なコストなのです。

修繕積立金は一戸建てでも自主的に積み立てないとなりません。ただ、建替えとなるとお金だけでなく住民決議がまとまるまでが大変となります。容積率緩和が無いと、負担はとても大きくなります。逆に容積率オーバーのマンションが建替えとなると、負担も大きくなりかつ部屋が狭くなります。

一戸建ては修繕が大変という話もありますが、日ごろ自分の目で確認し、
屋根とベランダの防水の更新、床下点検をしていれば、そうそう酷い事はおきません。

管理費や修繕積立金が何に活かされるのか、安くはないので考えて見ませんか?

2008年1月9日水曜日

駐車場所

自然との生活から一転して、自動車のお話です。

車をよく使う方、かつ子供が2人以上いる方は、駐車場所に気を遣った方が良いかもしれません。

我が家の場合、忙しいので荷造りもいい加減にわーっと、ミニバンに荷物を放り込み、妻の実家に向かう・・なんて事がよくあります。帰りは沢山のお土産をもらって帰宅。
さて、駐車場所が玄関から遠いと何が起きるでしょうか?

せっかくドアからドアまで直結してくれる便利な自動車の機動性も、駐車場所まで。
あまり他人様に見せたくない数々の荷物を持って、自宅の玄関まで何回も往復する事になります。
買い物が多いときも同様。

マンションでは、駐車場からエレベータや通路を通らないと玄関に着かない。大規模マンションになると、駐車場も広くなるので移動距離は更に長くなります。天気が悪い時や、機械式駐車場だとさらに悲惨ですね。一時駐車スペースが無いとえらい面倒な事になります。荷物運搬用の台車を車に常備しますか?

駐車スペース付き一戸建てならば、玄関直結です。(パジャマのまま車に乗り込む事も可能!?)
また、洗車も水道代だけで自由に行えます。

駅から近いマンションならば車は不要かもしれません。
車が必要ならば、駐車場所によってどんな事になるのか、ちょっと思い浮かべてみたらいかがでしょうか?

住宅設備

日照と通風という自然環境を活かした家について書いてきました。

最近のマンションや建売住宅では「IH」「床暖房」「浴室乾燥」「防犯装備」「ホームエレベータ」などなど、住宅設備のスペックで盛んに売り込みます。

住宅設備のスペックに惑わされるのはちょっと考え物。これらはお化粧みたいな物で、住宅や土地そのものの素質がもっと重要なはずです。
住宅設備は耐用年数が家本体より短いので、修繕・更新が必要になりますし、盲点もあります。たとえば、
・エレベータは定期点検と部品交換のコストがかかる
・温水式床暖房はガス代負担、水漏れした時の対処が難しい
・IHは電磁波の影響
・防犯サービスは月々の負担

しかも、設備のほとんどは古い住宅でも取り付ける事ができます。(マンションではちょっと無理なものもありますが)

最新設備が欲しくて家を探すならば、中古住宅にリフォームで入れてしまっても良いのではないでしょうか?

中古住宅を安く買って好きなようにリフォームすると、自分好みの家がリーズナブルなコストで手に入る事になります。しかも、フルオーダーの注文住宅に比べて手間や検討時間も少ない。
新築マンションと同じ価格で手に入る中古住宅も沢山あります。
生活にこだわりがあるけど、お金も時間もかけられないという際は、選択肢に入れても良いのでは?

通風

夏場は通風が重要です。
窓を閉め切って冷房すれば、喉は渇き、冷えの原因にもなってきます。
風が通れば、体感温度はかなり下がります。自然の風が吹き抜ければ部屋に熱気も篭りません。
照り返しをよしず等で遮り、坪庭に打ち水をし、上昇気流を作って風を吹き抜かせるというのが、厳しい夏をしのぐ京の町屋のすまい方です。

通風に必要なのは、風の「入り口」と「出口」と「通り道」。
風の量は、風が通り抜けられる面積に比例します。1ケ所でも狭ければ、その分少なくなります。

「入り口」と「出口」は、2面に分けて設けないと、風が通り抜けません。つまり、1面にしか窓が無ければ風は入ってきてくれませんので、通常のマンションではかなり難しい事になります。換気扇を回しっぱなしにしたり、蚊が入る事を覚悟で玄関ドアを開けるかなのですが、経験上芳しくないです。タワーマンションは窓が開かないので土台無理な話ですね。

一戸建てでは、高低差を活かした熱気対策も可能です。天井を高くすれば、熱気が上に上がるので、これを窓や換気扇で排出すると快適になります。さらに、風の「出口」を「入り口」より高くすると煙突効果で更に通風量が増します。天窓を出口にするのも有効です。 1階の南側の窓から2階の北側窓に風を抜けさせる手段もあります。
という事で、通風に関しては一戸建てが断然有利となります。

もっとも、自然通風を望むなら、窓を開けても快適な土地が必要。幹線道路から離れた騒音、排気ガス、臭気が無い地域に限られます。
さらに、広い緑地が近隣にあれば、夜間降下冷気が期待できます。

便利な地域で窓を閉め切って環境と隔絶された機械空調にすがった毎日をすごすのか、少々不便でも周囲の環境と共に自然を感じ利用する生活をとるのか、どちらに価値を感じるかです。

隔絶された家の中だけの生活なのか、周囲の環境と関わり合う生活なのか、
画面の中だけのバーチャル流行りのご時勢なので、前者に目がいきがちです。
でも、生活はリアルです。高い買い物をする前に、あなたの喉、肺、皮膚、体がどんな状況か、どんな影響を受けるのか、ちょっと考えてみるのは無駄でしょうか?

2008年1月8日火曜日

日照について

今回は日照です。日照が特に大事なのは秋冬春です。

真冬でも日差しが入ると、部屋はかなり暖まります。
逆に日差しがほとんど入らないと、かなり冷え込みます。
冷暖房はこれらを「無理やり」補正するものと考えるのが良いでしょう。無くて済む方が喉にも体にも家計にも優しいのです。また、コストがかさむ断熱、遮熱に走る前に基本的な日差しの検討が必要です。
一日中家にいる人がいるならば、日照は重要です。寝るだけに帰る家でも、昼間の日差しが部屋を暖めてくれます。寝るときに暖房つけっぱなしは不経済だし喉を痛めて風邪をひきやすくなります。加湿器は水道水の塩素を部屋に撒き散らしますし。

通常のマンションでは、1面にしか窓が無く一部屋だけの採光が基本ですね。
隣接建物に遮られない採光が確保できても、ベランダの庇(上階のベランダ床)が張り出し、手すりもあるので、これらが日差しを遮ります。最近流行の奥行きの深いバルコニーだと、部屋の中に差し込む日差しが更に減ります。一番日差しが欲しい冬場に、屋外の寒いバルコニーにだけ日が当たっていて、部屋には日差しが入らず温まらないという悲しい事になりかねません。
また、最近のマンションは真東、真西向きの部屋も多数作ります。こうなると日差しが入る時間はかなり限られます。一泊二泊するホテルならともかく、何年も暮らし続けるとなると、どうでしょう?

一戸建てだと、東西南北の壁と屋根で、5面から採光できるので、かなり変わります。
南向きの2階建てならば1階と2階で3-4部屋の南面採光も可能です。
また、北側の窓からは安定した光が得られパソコンや読書に向いています。私は「子供部屋は南向き」には賛成しかねます。暖かく部屋に引き篭もりやすくなり、かつ勉強しづらいのですから・・・。
また、周囲がふさがれていても天窓からは日差しが入る事が多い。

日照は、簡単に予測できます。

冬至の太陽の仰角から、日差しの差込角度が出るので、遮蔽物が・・・・・・え?難しい?

では、超簡単に・・
コンパス等で方角を確認し、
部屋の中に立ち
・真南に向き、40度位上を見ます。空が見えますか?
 見えれば、冬の真昼に太陽が見えるはず
・東南東を見ます。日の出を遮るものはありますか?
・最後に西南西を見ます。日の入りを遮るものはありますか?
部屋のあちこちにたってみれば、どんな感じに日が入るのかだんだんわかってきます。

太陽が見えなくても窓があれば、反射光が柔らかく入ってきます。
高い位置に窓があれば、部屋の奥まで日差しが入ります。

また、将来日差しを遮りそうな建物が建ちそうか併せてチェックしましょう。
南側に道路、学校、公園、河川などがあれば、そうそうは邪魔されません。

高いお金を出しても、後から太陽は買えません。
日照は慎重に検討しましょうね。

なお、夏場の日差しは部屋が暑くなるので遮蔽策が必要です。庇、スダレ、ヨシズなどできるだけ建物の外で遮蔽するのが効果的。 最上階は屋根から熱気が輻射されるので天井裏の断熱/遮熱が鍵。
そして、通風が暑さ対策の鍵となります。これは次回に。

家が先か土地が先か

前回まで、
土地選び、物件選びの際の参考になるかと思い、
建築家が行う設計技法というか考え方を紹介してきました。

土地が無いと家は建たないのですが、土地を先に選ぶと、建てられる家はかなり制約を受けます。
広さ、形、方角、傾斜、見晴らし、日照、通風、アクセス、建築条件、用途地域、風致地区など、制約は多数。でも、建築依頼先選びを適切にすれば、きっと気に入る家が建てられるでしょう。よほど難しくなければ!

家を重視したら、その家が建てられる土地を探す必要があります。
でも、不動産は1品物。「こんな家を建てたい」という土地を探しあてるのは大変です。
建築家を先に決めてから一緒に土地を探す人もいます。

自分の欲しい生活スタイルにこだわる人は、この面倒とも思えるプロセスを楽しみながら詰めていきます。

え、そんな手間隙とお金をかけてられない?

ならば、マンション、建売、中古住宅となるでしょう。だから沢山売れるのです。
既に建っているから実際に見られる。あれこれ決めなくても良い。
条件にあった物の中から選ぶだけです。

そんな時も、建築家の考え方を理解しておくと、物件選びの眼識を高める事につながります。

次回は、採光と通風について考えてみたいと思います。

2008年1月7日月曜日

中なのか外なのか

建築作品の中には、外と中との境界を曖昧にしてしまうものさえあります。部屋なのに壁が無いとか、屋根が無いのに床が続いているとか、です。ここを外と思うか中と思うかはその人次第。

まぁ、ここまで思い切った事ができるのはかなり恵まれていると思うのですが、、、、

以前、中庭のあるモデルハウスで、妻子が別の場所を見学中に、
私:「中庭は建蔽率にも入らなくて日差しも行き渡るから良いんだけど、壁や窓が増えてコスト高になるよね?」
営業:「そうですねぇ」
私:「ならば、新宿NSビルみたいに、吹き抜けの上に開閉式のガラス屋根を設けて、ここは外って事にします、としたら壁を作らずに済むのでは?」
営業:「そうですが、床はどうします?床を作ると建蔽率に入る場合もありますね。」
私:「ならば、床を設けずに庭にしたらどうなる?」
営業:「うーん、壁が無いなら土からの湿気とか虫とかどうなるんでしょう。かなりの冒険ですねぇ。」

と、暇に任せた放談をした事があります。 内なのか外なのかは、コストにも響いてきます。


マンションのバルコニーも、内外の境界が曖昧にできますが、必ず天井というか上階の床が被さるので、開放感や日差しの差込はイマイチです。広いバルコニーに惹かれたら、一戸建ての青天井、開放的なバルコニーや庭も考慮してみたらいかがでしょうか?

ちなみにさきほどの放談の続き。
天窓と透明ポリカーボネート床で、1階まで陽光を落とす事はできるので、屋外に近い照度を得る事もできます。 これだと、「中なのに外みたい」となり、日照は壁なしの中庭と同じになります。床は建蔽率に入りますが通路等に実用的に使えます。また、ポリカーボネート床をグレーチング(格子状の金属蓋)にすると、容積率には入らなくなります。※
周囲から日差しが入らなくとも、屋根には陽が当たっている事がほとんどなので、そんなときはかなり有効な手法です。マンションではできませんぞ。

※自治体によって解釈が異なるので注意

上下の視線

ここまで、外から見える/見えないという観点でお話をしてきました。
建築家が工夫する視線の制御はこれだけではありません。

見上げられる、見下ろせる という上下の視線も結構大事です。

●高いところは気持ちが良いのは、視界が下に広がって征服感も出てくるから・・・。宇宙戦艦ヤマトの艦長デッキのように、高い位置から全体を見下ろせると、偉くなったような気がしてきます。
階段の踊り場に、ワークコーナーを設け、家族を見下ろしながら仕事をするお父さんもいます。

●反対に見下ろされるのは、動物園の動物みたいであまり嬉しくありませんが、高い天井を見上げるのは開放感があって気持ちが良いものです。
吹き抜けや勾配天井で、開放感を出した家は、建売でも沢山ありますね。

●また、階段を上下に移動すると、クレーンカメラのように視界が移り変わるので、空間の作り方によっては映画のヒロインになったような感覚も味わえます。
リビングに開放的な階段を設けたり、階段を組み合わせて広めの踊り場を作り絵を飾ったりするなども楽しい。



●道路から一段高い部屋は、外から見えず、部屋の中からは眺望が開けます。
部屋を見上げられても天井しか見えません。

タワーマンションのように征服感を極度に高める高度もありですが、高い管理費を払う覚悟を決める前に、建築的にはいろいろできる事がある事を思い出してみてくださいね。

意外に好評なのが、玄関の正面につながる直階段。玄関に入った途端、視線が素直に誘導されるので、吹き抜けでも無いのに「わぁ、すごい」と感想をいただいいたりします。

余談:書初め

あけましておめでとうございます。

今回は余談ですが、家の近くの商店街では、毎年子供達が書いた「書初め」が街頭に掲示されます。これがなかなかユニークで、今年はネズミ年なのでネズミがお題のようですが
「子年」とか真面目な物だけでなく、「集チュー」、「熱チュー」、「ピカチュー」など、ひねったものもあり、思わずニヤリとさせられます。ピカチューは、ネズミポケモンなんですね。

「ブルーベリー栽培 日本発祥の地」のすぐ近くの小ネタでした。

外に閉じ内に開く

ここ最近流行りなのが「外に閉じ内に開く」という建築手法。

窓を外に設けず、内庭に思いっきり開放的な窓を設けるという手法です。周辺が建て込んでいる場所では、窓を設けても景色は良く無いし、かえって部屋を覗かれるだけなので合理的です。
建物の形をロの字型にできなければ、家と外部との間に高い壁を設け、プライバシーを確保した内庭を作りします。庭には屋根をかけないので、空には開いている事になります。
内庭はグリーンや、ウッドデッキ素敵なテーブルなどで演出する事で、部屋の中のように感じさせます。というか、部屋と一体で計画します。安全かつプライバシーが保たれているので、例えば風呂上りのスッポンポンでビールを飲むとか、露天風呂を作るとか、いろいろ楽しみも増えます。屋外なのに他人に見られないというのは、普段味わえない開放感がありますね。

さて、これはこれで良いのですが、「外に閉じ内に開く」が行き過ぎるとせっかく庭に出ても日差しや風を高い塀が遮ってしまい「塀の中」みたいに四角い空ばかり見る事にもなってしまいます。「外に閉じ内に開く」は都市景観が美しくない日本ならではの考えかと思います。また、このような家ばかりだと、緑が無い町になってしまいますね。

私は庭に出たら、多少は外を歩く人たちと挨拶や会話を交わしたりできた方が良いのでは、と思っています。スッポンポンでは犯罪になりますが、浴衣でビールを飲んでいるのをご近所さんに見られても構いませんので。庭を私物と考えるか、オープンカフェや下町長屋の路地のような半公共・共有エリアと考えるか、の違いですね。後者だと、見得も気にして庭をそこそこ手入れをする必要も出てきます。

快適な暮らしをしたいならば、見られようと見られまいと手入れをして綺麗に保ちたいですよね?多少だらけてもリラックスしたいならば、他人には見られたくはありません。「外に閉じ内に開く」は、ルーズな生活を好む人向きかもしれません。

と、考えてみるとわかるのですが、普通の庭が欲しいと思ったら、庭の手入れを楽しめるかが鍵になります。掃除や草木の手入れを楽しめるなら、毎日の人生を豊かにしてくれる糧になるでしょう。そうでなければ、「あぁ、掃除しなきゃみっともない」と心の負担にすらなってしまいます、ちょっとでも疑問に思ったら、本当にコストをかけて庭を手に入れるか、冷静に考えてみてはいかがでしょうか?