2008年4月18日金曜日

ご縁

不動産屋さんからは、よく「ご縁」という言葉を聞きます。

不動産購入は結婚と通じるものがあります。

「同じ物は2つ無い」:条件は似ていても、全く同じ土地は無いです。
「チャンスは二度来ない」:めったに動かず、しかも他の買い手が付いた土地を自分の物にするのは大変な困難を伴います
「一生に一度の決断」:自宅は一生に一つが普通ですから・・・
「相手の同意が必須」:いくら気に入っても売主がウンと言わなければ売ってもらえません

だからこそ、自分の理想像をしっかりと持ち「これだ!」と思ったらまっしぐらでアタックしなければ落ちません。

そうやって考えると、建売住宅にそのまま住むって、恋愛とは程遠いような気がします。
品評会で伴侶を選ぶような感じ・・・・・

注文住宅は、凝りすぎなければ建売住宅とコストはさほど変わりません。
中古住宅をリフォームすれば、工夫次第では新築建売住宅よりもコストを抑えて、理想の家が作れます。
計画には大変な努力は必要ですが、満足度は大きく違い、その後の生活の充実感にも差が出ます。
大恋愛の上結婚、その後失望の連続・・・はよく言われますが、
家作りの場合、自分の理想像の家を一生懸命考えて作るので、ある意味理想の伴侶を育て上げるという作業になります。ここが結婚と大きな違いですね。

一生に一度なら、無理無い範囲で、大満足の家。良き生活を手に入れるために家を買うのですから、そのほうがお得だと思いませんか?

家を守って家庭崩壊

不動産の有名サイトで家守って家庭崩壊という記事をみかけました。

住宅ローン返済に無理が来て単身赴任で出稼ぎしたら、寂しい妻が逃げて家庭崩壊・・・・
守るのは家族であって、家ではないという事に気付くという悲劇です。

無理な返済が招いた悲劇ですが、不動産を買うために人生を送るというのはちょっと変だし、家が唯一の家族の絆というのは、かなり勝手な思い込みです。
子供は「家」ではなく「親との時間」が思い出になるのですし、妻が描くのも、家の中で育まれる「家族との生活」なのです。家は舞台であって、人生ではないのですから、そこは絶対に踏み違えて欲しくないと私も思います。
子供との時間まで減らして住宅ローンの返済に充てなければならないとしたら、主客が逆だと気付くべきです。

もちろん、すばらしい家はよき人生をもたらしてくれます。家を手に入れようとするドラマも人生の良き思い出になりますし、家を手に入れる事を考えるのは、人生を考える事につながります。
でも、よき人生は家無しでも得られるのです。無理はいけません。

支出を管理し、時間を有効に使うだけでも、お金は作れるものなのです。ワンランク上の生活を目指すなら稼ぎ方より使い方。10円の倹約より1万円を将来に活かす事を考え抜く。これができるようになってから家に手を出しましょう。舞台が良くても役者が大根では、良き人生は望めませんぞ。

2008年4月16日水曜日

サステナビリティなアパート

サステナビリティとは持続性といった意味ですが、環境問題の意識の高まりから注目が高まっています。従来のエコ思想と大きく異なるのは、「企業の持続性」から見ている事。「環境対策は、ボランティアで行うのではなく、企業を持続させるためにも役立つ」という考えなので、企業も歓迎しやすい。お客はエコ対策をしている企業の製品を選んで買うとか、エコ対策が総合的にはコストを下げるといった面白い考え方で、主流になりつつあります。

さて、畑付き2DK 自立循環型 エコアパート http://blog.canpan.info/eco-apa/ というのを見かけたのですが、アパート経営から見た時、見事なサステナビリティになっていると思いました。

まず、環境対策が付加価値になって人気を呼び、満室状態であること。
それだけでなく、このアパートの住民は、部屋を荒らす事も少ないでしょう。
アパート経営者を悩ませる、部屋を荒らして資産価値を下げる住民は、粗暴な人というより、生きる気力を失ったり、色事や賭け事など非生産的な事に入れ込んでしまった無気力な人に多いようです。ゴミ御殿の住民は、勿体無いと思うだけで不精な人です。
畑仕事をしたがる人は、いずれも無縁でしょう。

ハード面では、「そよ風」という新鋭のソーラーシステムや日差しの有効活用、環境管理IT、雨水利用、畑は隣室との仕切りを無くし交流を促す といった、エコを考えた生活を楽しむ人への仕掛けが満載。「面倒だ」と思う無気力な人を寄せ付けません。ロハスは前向きに生きる人のスタイルですから。
住民交流が高まれば、防犯対策、空き室防止にもなりそうです。

無気力な人が高価な住宅を購入する事はあり得ませんので、ロハス路線はヒットします。
しかし、アパート住まいをよしとするのは、ある意味「人生の割り切り」です。「無気力」と前向きな「割り切り型ロハス」は高い付加価値とそれに見合った高めの家賃設定で選別できるのかな・・・などと考えさせられました。コストダウンのために内装工事もセルフビルドにしたアパートなんてのもありかもしれません。

手軽で転居もしやすいのがアパートの付加価値かと思っていましたが、こんな付加価値もあるんですね。非常識な私も、このアパートのユニークな着眼には脱帽です。

2008年4月7日月曜日

高品質な建築

先日、箱根の高級旅館に泊まりました。

近代和風建築で有名なのですが、計算され尽くされた建築空間は、それは見事なものでした。
谷を見下ろす見事な景観と、静寂。近代建築と和が織り成す斬新な空間。
そんな空間に身を置ける幸せを感じつつ、それでも思ってしまった事があります。それは
「こんなに美しく維持するのに、どれだけの手間をかけているのだろう?」

築20年なのに、
白い玉砂利には雨の汚れや苔が付いていません。交換しているか、磨いているかです。
高さ5mはあろうかという高いガラス壁はピカピカ。外側、内側ともに丁寧に拭かれている。
白い大きな壁にも染み一つ無い。定期的に塗り替えている。
長い水盤には苔が生えていない。案の定、毎週徹底的にデッキブラシで清掃されていました。

こうして考えると、「やはり、高級旅館だから成り立つ建物だな」と思わざるを得ません。
一般の住宅で規模が小さくとも同じことをすれば、メンテナンスだけで破産しかねません。

メンテナンスに手間やお金をかけられない住宅は、
手入れをしなくとも美しく風化するか、汚れないかが重要になってきます。石や木、レンガなどの自然素材は、この点有利です。錆びた鉄を「自然素材」と呼ぶ人もいますが、風化するという点で同感です。
風雨にさらされ、色が褪せたりしていくにつれ、侘びサビの風情が出てきます。

美しく風化できるか?そんな目で住宅を見てみるのはいかがでしょうか?