漫画「かばちたれ」では、町の法律相談役として活躍(暗躍?)する行政書士がイキイキというか、エグく描かれています。不動産に必ず関わる「登記」は司法書士の管轄ですが、法律というものを悪用する知恵に長けた人が沢山いる中で、ひ弱な一般市民がいかに身を守るかをを考えさせられる漫画でもあります。日ごろ裁判所などに縁が無いと思っている人は「大人のケンカは法律を使うんだ」という言葉に「えぇっ!?」と思うのではないでしょうか?実は、法律は裁判所に行く前に沢山使われているのです。
こと不動産に関しては素人判断は禁物です。しかし、一体何が起きているのかがわかず盲目的に任せっきりになるも危険です。※信頼できるプロの力は必ず必要です。が、信頼できるプロなのかどうか見分けるためにも、法律の基礎は知っていて損はありません。では、どうする?
一番簡単なのは「宅地建物取扱主任者」通称「宅建」の参考書を読む事です。実は「宅建」は不動産業法のみならず、民法、税金、登記、などの法律基礎を広く浅くカバーしていて、法律の入門にも良いのです。通勤時間を使って1ケ月も勉強すれば良いでしょう。なぜ、こんなに広いのかといえば、実は不動産取引にはこれらさまざまな法律が関わるからです。財産を守るための登記、相続、借金、家を建てる際の規制、不動産を売るための広告、税金や印紙、すべてが法律に関わります。大変そうですが、「宅建」は不動産業のみならず銀行員にも必須とされている資格なので大人数が受験し、参考書は大変わかりやすい物が出回っています。
「えぇっ、勉強?」と思ったら、その前に「かばちたれ」や「ナニワ金融道」を読む事をお勧めします。法律というものがどのように使われているのか、身近な話題満載です。楽しめます。これを読むと、法律について「知りたい」ではなく「知らないとヤバイ」と思うようになるでしょう。沢山法律があるのは、一般の人を守るためでもあるので、知っているほど良いのです。
実際、法律の基礎が頭に入っていると、物件選びはかなりはかどります。地目、建蔽率、容積率、用途地域、位置指定道路、などの用語の意味がわかりますから、自分の求めている土地なのかが判別できます。不動産広告は用語についていちいち解説してはいません。(もし解説したら、その方が広告内容より多くなってしまいます)また、手続きの一つ一つの重さについても知る事になります。これは客として心得ないといけない「躾」だと思います。良い営業さんにめぐり合うためには「躾」ができてないと付き合ってもらえません。
せっかく参考書で勉強したら、ぜひ宅建を受験してみる事をお勧めします。※2 自分の知識が最低基準を超えているかわかりますし、目標があると勉強も身が入ります。どんな人達が受験しているのかを見るのも、不動産業を感じる助けになるでしょう。
さて、そこまで勉強したら、行政書士、社労士に進むのも一つの道。リストラ対策にも資格は邪魔にはなりません。まぁ、そこまでいかなくとも、勉強した後に改めて「ナニワ金融道」を読み返すと、「あー、この法律使ってんだ!」とわかり、二度楽しめます。大人のケンカに強くなるのは家族を守る道でもあります。
「いきなりアマチュアがオリンピックで優勝できる訳ないやろ」(たしか、ナニワ金融道のセリフ)
そう、参考書には法律の中身は書いてありますが、実社会で行われている「高度な応用」までは書かれていません。知識はつけても自分は半可通だと自戒し、専門分野以外は信頼できるプロを探してギブアンドテイクで組むという慎重さが、業界の掟だと思います。ここには非常識は入れません。
最後にもう一つ。
「儲け話をわざわざ人に教えてやるバカはいないって、なぜわからんのかねぇ」
(これもたしか、ナニワ金融道のセリフ)
これだけ心得ているだけでも、リスクの大半は回避できると思います。
いたずらに怖がらず、でも慎重に右左。一般に流通する不動産には「お買い得品」はありません。あるのは、一般には安く値が付きながら、あなたにとっては価値が高いたった1つの物件です。
※前にも書いたとおり、業界には経験の浅い営業さんも沢山います。
私が驚いたのは、重要事項説明で「なんで根抵当がこの土地にはついているんですか?」と横にいた担当営業さんに質問したら「多分、住宅ローンのためだと思います」と言われ「はぁ?(こいつわかっていない)」と思った事がありました。なぜわかっていないのか・・・それは宅建を勉強してみればわかります。
※2なお、試験に合格しても本当の「主任者」になるためには、法律で規定された業務経験を積むか、高価な研修を受けた上で、「主任者」の証をもらわないとなりません。それをしないまま名刺に書き込んだら経歴詐称になりますからご注意。これも、宅建の勉強の中で解説されています。
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