2010年3月4日木曜日

二世帯住宅っていいですよ

核家族化が進むって、いろんな歪みが出てきます。育児も介護も家族でまかなえないし、離婚が増えているのも人づきあいが苦手な人が多くなっているのも、家族に揉まれていないからじゃないかとも思います。嫁姑の関係は辛いものもありますが、学ぶものも沢山あります。家族の中で性別の違い、年齢の違い、それぞれで軋轢が生まれ、理解も生まれるからこそ、社会性も身につくのではないかなぁ・・・・と最近思います。

現実は、子ども部屋が残る実家に年老いた両親が住み、都心のマンションに子育て世帯が住む人が多い。これだと、育児の手伝いをしてもらうのも大変だし、老人だけの住まいも寂しいし心配です。何よりも、広い実家が勿体無いですね。

さて、そんな核家族にとって、同居はかなり敷居が高いので、二世帯住宅は結構良い選択だと思います。二世帯住宅には、3タイプあります。

①完全独立型
玄関も別々。アパートと同じように全く独立した部屋になっている。一旦外に出ないと行き来はできない。
②一部共有型
主に玄関だけ共有するタイプ。水回りなどは2つづつにある。
③同居型
ほとんどの施設を共有するタイプ。キッチンのみ2つ設けるなど、「譲れない」部分のみ独立させる。

税金対策上は、①が有利です。また、片方の世帯がいなくなった場合、貸出をする事もできると言われています。③は同居に近いですので、同居並みのコミュニケーションが欠かせません。

私のお勧めは②です。玄関経由で行き来できるし、それとなくお互いの様子もうかがえます。玄関でハチ合わせする事って、実はあまりありません。いざこざは、水回りで起きがちなので、ここが独立していると、ほど良い距離感で2世帯が過ごすことができるように感じます。親世帯が天に召した後は、子育てが終わったら子世帯が親世帯の住居に引っ越して、子どもを招き入れると、ずっと住み続ける事ができますし寂しくもありません。ぜひ、①並みの税制優遇が受けられるようにしてほしいですね。

さて、二世帯住宅は課題があります。大抵は、階段の上り下りを避けるため1階を親世帯、2階を子世帯が使うのが普通です。そうすると、家にいる時間が長い親世帯が、日当たりの悪い1階の部屋に住む事になってしまいます。一方、昼間は誰もいない子世帯の住まいにはサンサンと陽が差し込む。2階に大きな物干しを設けて、1階を真っ暗にしてしまう例もよく見かけます。なので、吹き抜けやライトウェル(光井戸)などで、2階から1階に光や風が通るような配慮が必要です。結構ここが忘れられている二世帯住宅を見かけます。

あと、バリアフリーや介護対応は皆さん考えるのですが、もし寝たきりになったとき、どこに寝るのかというのもぜひ配慮して下さいね。当人にとっては、長い時間をそこで過ごすことになります。病院でもそうですが、天井と壁ばかりを見ながら一日すごすのは、ちょっと辛いですよね。庭や空が見えるだけでもずいぶんと心が救われるものです。寝たきりに至らなくても面倒な車椅子を使わず、ハイハイで動きまわる方も多いので、水回りとの距離が短い事も大事です。

といった事もあり、我が家では親世帯の南側に吹き抜けを設け、日差しと風を取り込んでいます。奥の和室からは吹き抜けの窓を通して空も見え、掃き出し窓から庭も望めます。クローゼットとトイレの間の壁を取りは払えば、和室からバス・トイレまでの移動は2m弱。和室には段差を設けて、車椅子や杖への乗り移りも配慮しています。和室は珪藻土壁にして、過ごしやすくしています。

子ども達は学校から帰ると母が仕事から帰宅するまでは、親世帯とすごし、時には食事もさせてもらっています。実家から移った親世帯は、部屋は狭くなりましたが、小屋裏収納を大きくとり、物を部屋に置かないようにしてそれなりに快適に過ごしています。ついでに、歌が趣味の祖母には階段下に音楽室も用意しました。
私は帰宅すると「ただいま」と親世帯に声をかけてから自室に向かいます。子育てで忙しく手が回らない分、親世帯から料理の差し入れをもらったり、干した布団をとりこんだり、部屋を掃除してもらったりと、ずいぶん助けてもらっています。また、近所づきあいも親世帯がばっちりといろんな会合に顔を出してくれています。年寄二人だけの生活に比べ、寂しくも無いし、それなりに張り合いもあって良いようです。朝、トイレが混み合うと、子ども達は親世帯のトイレを借りていますし、お正月などは一緒に食事会を開きます。

お互い、いろいろ負担があっても、助け合って暮らしていける。一部共有の二世帯住宅には、そんな暮らし方を促す仕掛けが作れます。

小規模開発のために、二世帯住宅に適した宅地は少なく、二世帯の賃貸住宅もまずありません。今後の事を考えると、二世帯の暮らしはぜひ、社会的にも考えられて良いと思います。

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