2007年12月21日金曜日

どんなに広い家でも狭い。

家が建つ前の土地はとても狭く見えます。壁ができる前の家も狭く見えます。
それは、広い周囲と家の大きさが同時に見えてしまうからです。
隣に大きな人が立てば、普通の人でも小さく見えてしまうように、狭い広いは比較の対象があるかどうかで感じ方が大きく変わります。

一方、家よりもはるかに狭い自動車の中で、息苦しさを感じないのはなぜでしょう?視界に入るのがほとんど窓の外の景色だからですね。狭い車内空間は近すぎて目に入らず、窓の外を意識してしまうからです。オープンカーなら、空気も外界と一体化しているので更に爽快ですね。見通し、見晴らし次第で、ずいぶんと快適さが変わる物なのです。

同じ土地でも建物次第で快適さは大きく変わります。でも、それは「広さ」ではなく、「広く感じる」というのが鍵です。

建築家の仕事の大半は、複雑に絡む時間の要件を解きほぐして整理する事ですが、
その次に来るのは、多分この「視界の制御」です。

次回からは、そんな観点を紹介してみます。

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